「最近、頭皮がベタつく。脂っこい食事が多いから、皮脂が増えて…このままハゲるのかな?」
皮脂が多いと、不潔に見えそうで気になるし、抜け毛が増えた気がすると一気に不安になりますよね。とはいえ、ネットの情報は断定が多くて、余計に混乱しがちです。
結論から言うと、「脂っこい食事 → 皮脂が多い → そのままハゲる」と一直線に決まるわけではありません。ただし、皮脂が多い状態が“別のトラブル”を呼んで抜け毛を増やしたり、AGA(男性型脱毛症)を見分けにくくすることはあります。

- 脂っこい食事と皮脂・薄毛(ハゲる)の関係を、根拠ベースで整理できる
- 皮脂が多いときに疑うべき「脂漏性皮膚炎」とAGAの見分けポイントがわかる
- 食事・洗髪・生活習慣の“見直し軸”と具体的な手順がわかる
- 受診すべき目安(危険サイン/切替ライン)がわかる
- よくある疑問(洗髪回数、皮脂と毛穴詰まり、サプリ等)に答えが出る
不安を減らす近道は、関係を「分解」して、あなたが今やるべき優先順位を決めること。本文でいっしょに整理していきましょう。
結論:脂っこい食事で皮脂が多いとハゲる?
基本は「直結しない」です。AGA(男性型脱毛症)は、主に遺伝と男性ホルモン(DHT)が関わる脱毛症で、食事の脂だけで決まるものではありません。日本皮膚科学会の診療ガイドラインでも、男性型脱毛症は遺伝と男性ホルモンの関与が示され、頭頂部や前頭部での軟毛化(細く短くなる)が特徴として説明されています。(日本皮膚科学会「男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017」)
一方で、脂っこい食事が続いたり、睡眠不足・ストレス・洗いすぎが重なると、皮脂や炎症、フケ・かゆみが悪化しやすく、結果として抜け毛が増えたように感じることはあります。とくに「脂漏性皮膚炎(しろうせいひふえん)」のような頭皮トラブルがあると、かゆみ→掻く→炎症が続き、抜け毛が増えるケースも。
なので結論をもう一段具体化すると、こうです。
- AGAがメインなら:皮脂の多さより、生え際・頭頂部の薄毛パターンと軟毛化がポイント
- 頭皮の炎症がメインなら:ベタつき+フケ+かゆみ(赤み)などがセットで出やすい
- 生活の乱れがメインなら:皮脂が増えやすい生活要因(睡眠・ストレス・糖やアルコール・洗いすぎ)を整える価値が高い
根拠:脂っこい食事・皮脂・薄毛(ハゲる)を「分解」して理解する
1)そもそも皮脂は悪者じゃない(バリアの一部)
皮脂は「汚れ」ではなく、皮膚表面を守る脂質成分で、皮膚バリアや炎症との関係が議論されている領域です。皮脂腺や皮脂由来の脂質が皮膚のバリア機能に関わることは、皮膚科学のレビューでも述べられています。(Role of sebaceous glands in inflammatory dermatoses, 2015)
つまり、皮脂をゼロにする発想は逆効果になりがち。落としすぎると皮膚が防御しようとして、結果的にベタつきが増えたように感じる人もいます(いわゆる“洗いすぎループ”)。
2)AGA(男性型脱毛症)は「皮脂」より「DHT×毛包の感受性」
AGAの中心は、毛包(毛根まわり)の反応です。日本皮膚科学会ガイドラインでは、テストステロンが5α還元酵素でDHTに変換され、前頭部・頭頂部の男性ホルモン感受性毛包で成長期が短縮し、軟毛化が進む病態が説明されています。(同ガイドライン「病態」)
ここが重要:AGAは「頭皮が脂っぽいから」ではなく、毛包の設計(遺伝)とホルモンの作用で進みます。だから、食事の脂だけで“ハゲる/ハゲない”を決めるのは乱暴です。
3)皮脂が多いときに注意したいのは「脂漏性皮膚炎」
頭皮がベタついて、フケが黄色っぽい/かゆい/赤い…というとき、脂漏性皮膚炎が関わることがあります。脂漏性皮膚炎は、皮脂腺の多い部位に出やすい炎症で、原因は不明ながら、皮膚常在酵母のMalassezia(マラセチア)が重要な役割を持つとされています。(MSDマニュアル:Seborrheic Dermatitis)
また日本語の総説でも、脂漏性皮膚炎とマラセチアの関連が重要視される点が述べられています。(乾重樹「脂漏性皮膚炎」日皮会誌 2007)
脂漏性皮膚炎があると、炎症とかゆみで掻いてしまい、抜け毛が増えたように感じることも。ここはセルフケアだけで粘らないのがコツです(受診目安は後半でまとめます)。
4)脂っこい食事が「皮脂」を増やすかは、実は単純じゃない
「脂を食べたら皮脂が増える」はイメージとしてはわかりやすいですが、皮脂分泌はホルモンや体質の影響も大きく、“脂だけ”で決まるとは言い切れません。
一方で、皮脂腺はインスリンやIGF-1などのシグナルの影響を受けうるため、食事(とくに高GI/高GL、乳製品など)が皮脂・毛穴トラブルに関係し得る、という流れは、ニキビ領域では比較的よく研究されています。たとえば、食事とニキビのシステマティックレビューでは、高GI/高GLや乳製品がニキビ悪化と関連しうることがまとめられています。(Diet and acne: A systematic review, 2022)
米国皮膚科学会(AAD)も、低GI食がニキビを減らす可能性や、牛乳とニキビの関連などを一般向けに整理しています。(AAD:Can the right diet get rid of acne?)
ここからの推論:頭皮でも「皮脂が多い+炎症が起きやすい」体質の人は、糖・乳製品・加工食品の比率が高い食事で、ベタつきや炎症が悪化する可能性はあります。ただし、ニキビのエビデンスをそのまま頭皮に100%当てはめるのは乱暴なので、“試して反応を見る”が現実的です。
5)高脂肪食・肥満・炎症は「毛包」へ影響し得る(ただし人では限界あり)
脂っこい食事が続くと体重や代謝(炎症状態)に影響し、間接的に毛髪に影響する可能性は議論されています。たとえば、高脂肪食が脱毛を促進し得るメカニズムを示したマウス研究の発表があります。(東京医科歯科大学 2021)、(東京大学医科学研究所)
ただし、これは動物モデルの話で、人間にそのまま同じ強さで当てはまるとは限りません。
人の研究では、食事の炎症指数などとAGAの関連を扱う報告もありますが、多くは観察研究で「関連」を示す段階です。(Androgenic alopecia is associated with higher dietary inflammatory index…, 2024)
まとめると:脂っこい食事が“直で”AGAを決めるわけではないが、長期的には炎症・代謝・生活の乱れを介して、髪にマイナスの環境を作る可能性はある。だからこそ、やる価値があるのは「脂をゼロ」ではなく、食事全体を整えることです。
6)「皮脂が多い」の裏にある生活要因:睡眠・ストレス・洗いすぎ
皮脂の多さは、食事だけでなく、以下でも動きます。
- 睡眠不足:ホルモン・自律神経が乱れやすい
- ストレス:掻く・触るが増え、炎症が長引きやすい
- 洗いすぎ:頭皮が乾燥→防御反応で皮脂が目立つ
- 整髪料の残り:ベタつきやフケが増えたように感じる
このあたりは「原因を1つに決める」より、改善しやすい順に潰すのが勝ち筋です。
まずは整理:あなたの「皮脂が多い→薄毛が心配」はどのルート?
| よくある状況 | 起きやすいこと | 次の一手(優先) |
|---|---|---|
| 生え際/頭頂部が薄く、髪が細く短い(軟毛化) | AGAの可能性 | 早めに専門(オンラインAGA含む)で相談し、治療適応を確認 |
| ベタつき+黄色いフケ+かゆみ/赤み | 脂漏性皮膚炎など炎症の可能性 | 洗髪法の修正+改善しなければ皮膚科/AGAクリニックで確認 |
| 全体的に抜け毛が増えた(短期間)、疲労/睡眠不足/ダイエットなど心当たり | 休止期脱毛など“一時的”の可能性 | 生活・栄養の立て直し+3か月単位で経過観察 |

具体策:脂っこい食事・皮脂が気になる人の見直し手順(食事・洗髪・生活)
手順1)1週間だけ「ベタつき日記」をつける(原因を特定しやすくする)
いきなり完璧を目指すと続きません。まずは7日だけ、以下をメモしてください。
- ベタつき(朝/夜)・フケ・かゆみ(0〜3でOK)
- 脂っこい食事(揚げ物/ラーメン/スナックなど)
- 甘い飲み物・お菓子(高GI寄りのもの)
- 睡眠時間
- 洗髪回数・整髪料の有無
これで「食事の日に悪化するのか」「睡眠が短い日に悪化するのか」「洗いすぎの日に悪化するのか」が見えます。
手順2)食事は“脂だけ”を犯人にしない(置き換えのコツ)
髪や頭皮にとって大事なのは、脂をゼロにすることではなく炎症に寄りやすい食事パターンを減らすこと。極端な制限は、栄養不足で逆に抜け毛が増えることもあります。
| 減らす(頻度を下げる) | 増やす(置き換える) | 狙い |
|---|---|---|
| 揚げ物・スナック・菓子パン・加工肉 | 焼く/蒸す調理、魚(青魚)、豆腐・納豆 | 脂質の質と炎症を意識 |
| 甘い飲料・砂糖多めの間食 | 無糖の飲料、ナッツ少量、果物は“適量” | 血糖の急上昇を避ける |
| 深夜のドカ食い・アルコール多め | 夕食を早め、たんぱく質+野菜を先に | 睡眠と皮脂の悪化を防ぐ |
おすすめの考え方:「毎日80点」でOK。週に2〜3回の揚げ物を、週1回にする。甘い飲料を無糖に変える。これだけでも頭皮の“波”が落ち着く人はいます。
手順3)洗髪は「回数」より「やり方」で勝つ(皮脂を取りすぎない)
皮脂が気になると、ゴシゴシ洗い・1日2回洗いに走りがち。でも、落としすぎると逆効果のこともあります。
- 基本:1日1回、夜に洗う(汗・整髪料を落とす)
- お湯:熱すぎない(目安はぬるめ)
- 泡:シャンプーは手で泡立ててから頭皮へ
- 指:爪ではなく指の腹で、頭皮を“動かす”感じ
- すすぎ:想像より長め(ここが一番大事)
フケ・かゆみ・赤みが強い場合は、脂漏性皮膚炎の可能性もあるので、市販の範囲で対処しても改善しないなら受診で確認を。MSDマニュアルでも脂漏性皮膚炎は頭皮のフケ・かゆみ・脂っぽい鱗屑が特徴として整理されています。(MSDマニュアル)
手順4)生活習慣は「睡眠→ストレス→運動」の順で整える
全部やろうとすると続きません。効果が出やすい順に。
- 睡眠:まずは「起きる時間を固定」。寝る時間は後から整う
- ストレス:頭皮を触るクセを減らす(掻くほど炎症が続く)
- 運動:週2回の早歩きでもOK(代謝・睡眠の底上げ)
手順5)やりすぎ注意:育毛ケアの“盛りすぎ”は逆効果になることも
皮脂が多い人ほど、スカルプ剤やオイル、強い洗浄、スクラブなどを盛りがちです。
迷ったら減らす。まずは「洗髪の質」「食事の置き換え」「睡眠」だけで1か月様子を見る。それでダメなら次を足す。これが失敗しにくい進め方です。

効果が出るまでの目安:皮脂と「髪」は時間軸が違う
皮脂やフケは比較的早く変化しますが、髪は毛周期があるので時間がかかります。
【変化の目安】(個人差あり) 皮脂のベタつき : ■■(数日〜2週間) フケ・かゆみ : ■■■■(2〜6週間) 抜け毛の体感 : ■■■■■■(1〜3か月) 見た目の密度 : ■■■■■■■■■(3〜6か月〜)
「1週間で髪が増えない…」は普通です。逆に、皮脂・フケが落ち着くなら、方向性は合っています。
受診目安(危険サイン/切替ライン):皮膚科?オンラインAGAクリニック?
ここが差別化ポイントです。迷っている時間が長いほど損をしやすいのはAGA。一方で、脂漏性皮膚炎など炎症が強い場合も、放置すると快適さ(かゆみ・フケ)が落ちてつらい。
まず受診を考えるべきサイン
- 生え際が後退してきた/頭頂部が透ける(写真で比べるとわかりやすい)
- 抜け毛が細く短い毛(軟毛化っぽい)が混ざる
- 家族にAGA傾向がある
- ベタつきに加えて、強いかゆみ・赤み・黄色いフケが続く
- 市販ケアを4〜6週間やっても改善が乏しい
- 急にドサッと抜けた/円形の脱毛斑がある(別の脱毛症の可能性)
受診先の考え方(おすすめの順)
結論:迷うならオンラインAGAクリニックの無料カウンセリングが便利です。写真や問診で、AGAっぽいか/頭皮炎症っぽいかを整理しやすく、治療の選択肢も含めて判断軸が手に入ります。無料で相談できるのに使わないのは、正直もったいないタイプのサービスです。
もちろん、脂漏性皮膚炎が強く疑わしい(強い炎症・湿疹)なら皮膚科も選択肢。ただし「AGAかも?」が混ざるなら、最初からAGAを扱うところの方が話が早いことも多いです。
| 状況 | おすすめ | 理由 |
|---|---|---|
| AGAかどうかが一番気になる | オンラインAGAクリニック(無料カウンセリング) | 判断軸が早く手に入り、治療の適応も整理できる |
| かゆみ・赤み・湿疹が強い | 皮膚科 or AGAクリニック | 炎症性疾患の鑑別が必要なことがある |
| 抜け毛が急増・円形・全身症状も | 早めに医療機関 | AGA以外(円形脱毛症など)の可能性 |
FAQ:脂っこい食事・皮脂が多い・ハゲるの疑問
Q1. 脂っこい食事をやめたら、皮脂はすぐ減る?
数日〜2週間で「ベタつきがマシ」になる人はいます。ただ、皮脂はホルモン・睡眠・ストレス・洗髪の影響も大きいので、食事だけで決め打ちしないのがコツです。
Q2. 皮脂が毛穴に詰まると髪が生えなくなる?
“詰まる=即終わり”ではありません。ただし、ベタつき+炎症(脂漏性皮膚炎など)が続くと、抜け毛が増えたように感じることがあります。フケ・かゆみ・赤みがあるなら、炎症ケアの優先度が上がります。(MSDマニュアル)
Q3. 1日2回シャンプーした方がいい?
皮脂が多い人ほど、2回洗いで悪化することがあります。まずは夜1回で洗い方とすすぎの質を上げるのがおすすめ。どうしても朝も洗いたいなら、朝はお湯だけ・短時間など負担を減らしてください。
Q4. 「脂漏性脱毛症」ってAGAと違うの?
言葉としてはさまざまに使われますが、ポイントは「炎症があるか」。AGAはDHTと毛包の感受性が中心で、前頭部・頭頂部の軟毛化が特徴です。(日本皮膚科学会ガイドライン) 一方、脂漏性皮膚炎はマラセチアが関与しうる頭皮炎症で、フケ・かゆみ・脂っぽい鱗屑が出やすいです。(MSDマニュアル)
Q5. 乳製品や甘いものも皮脂に関係ある?
少なくともニキビ領域では、高GI/高GLや乳製品が悪化に関連しうるという整理があります。(2022レビュー) 頭皮はニキビと同一ではありませんが、「ベタつき+炎症が出やすい」タイプなら、試す価値はあります。
Q6. サプリや育毛剤で皮脂は減る?
皮脂の多さの原因が食事・睡眠・洗髪にあるなら、まずそこを整えるのが先です。サプリは不足がある人には意味がある場合もありますが、自己判断で盛りすぎると続きません。薄毛が心配なら、まずはAGAかどうかの見極めを優先してください。
Q7. 皮脂が多い人はAGAになりやすい?
「皮脂が多い=AGA確定」ではありません。AGAは遺伝と男性ホルモン(DHT)が中心です。(日本皮膚科学会ガイドライン) ただし、皮脂が多いと頭皮トラブルが起きやすく、結果的に抜け毛が増えたように感じたり、AGAの進行に気づきにくくなることはあります。
まとめ:脂っこい食事→皮脂が多い→ハゲる?は「切り分け」で解決が早い
- 皮脂が多い=即ハゲるではない。AGAは主にDHT×毛包感受性の問題
- ただし、皮脂が多いと脂漏性皮膚炎などの炎症が絡み、抜け毛が増えたように感じることがある
- 食事は脂だけを悪者にせず、糖・加工食品・睡眠・ストレス・洗髪も含めて整える
- 迷うなら、オンラインAGAクリニックの無料カウンセリングで判断軸を手に入れるのが早い
次に読む(あなたの状況別)
- AGAの基礎:「結局AGAなの?」を最短で整理したい人へ(原因・進行・見分けの軸)
- 頭皮の悩み・ケア:フケ・かゆみ・ベタつきがある人向け(炎症ケアの考え方)
- 生活習慣:食事・睡眠・ストレスの整え方を、続く形でやりたい人へ
- AGA治療:「受診するなら何を聞けばいい?」を準備してから動きたい人へ
- よくある疑問:不安が次々わくタイプの人へ(疑問を潰して迷いを減らす)
この記事の根拠(一次情報中心)
- 日本皮膚科学会:男性型および女性型脱毛症診療ガイドライン 2017 年版(PDF)
- 日本皮膚科学会:一般公開ガイドライン(ガイドライン一覧)
- MSDマニュアル(医療者向け):Seborrheic Dermatitis
- 乾重樹:脂漏性皮膚炎(日本語総説, 2007)
- Shi VY, et al. Role of sebaceous glands in inflammatory dermatoses(2015, PubMed)
- Meixiong J, et al. Diet and acne: A systematic review(2022, PubMed)
- American Academy of Dermatology:Can the right diet get rid of acne?
- Tokyo Medical and Dental University:Eating Less Fat May Save Your Hair(2021, 研究発表)
- 東京大学医科学研究所:高脂肪食などによる肥満が薄毛・脱毛を促進するメカニズムの解明(研究発表)
- Bazmi S, et al. Androgenic alopecia is associated with higher dietary inflammatory index…(2024, PubMed)


